次は、関東大会県予選のシングルス。北相地区予選を勝ち上がった男子4名、女子2名が出場しました。顧問の諏訪先生に、女子の引率をお願いしました。
いや〜、ものすごい試合でした。本人の澁谷は悔しくて仕方ないでしょうが、見ている者にとっては、久々に手に汗を握る好ゲームでした。
今さら思い出すのも辛いですが、フルセットになり10対6でマッチポイント。
あと1点という場面。あと1点取れば、県ベスト16に入り関東大会の目も出て来るその瞬間、硬くなるなといっても無理な話。それまでの流れが止まり、気がつくと6点連取されての逆転負け。勝負の世界では避けて通れない、一度は経験する事だと思う。本当にいい経験になったはずなので、次は「リベンジ」だ!
大輔は根っからの負けず嫌いだ。
ひとたびマウンドに上がると、あどけない笑顔が似合う普通の高校生が、人が変わったように勝つことへの執念をみなぎらせる。
とくに、失敗したことに関しては人一倍悔しがり、その失敗を二度と繰り返さない強い心構えをもっていた。「一度負けたら次はない」という高校野球の非情さを血肉としていたのだろう。
大輔が2年生のときの、秋の関東大会・準決勝。練習試合で打たれたことのある浦和学院高校に対し、大輔は投打に活躍、被安打1で9対0の完封勝利(7回コールド)を収めた。
大輔の、「一度負けた相手には二度と負けない」という「リベンジ神話」はこの頃から始まっていた。
大輔は、相手が強豪であればあるほど闘志を剥き出しにする。相手に「松坂の癖は見破った。打ってみせる」などと言われると、がぜん燃えるのだ。
また、ピンチや逆境になると、そのプレッシャーをものともせず、水を得た魚のごとく凄いボールを投げる、鉄人のようなところがあった。(以下略)
〜「ひたむきに 松坂大輔、超一流への道」(渡辺元智監督著)より〜