卓球 「心と体を鍛える」 
          〜学校の先生に望むこと〜
 NO.128 

2005.3.14作成

 卓球以外のスポーツでも、一流の人に教えられることがたくさんあります。「教育かながわ」416号に、柔道の

古賀稔彦さんの「心と体を鍛える」という文章を見つけました。参考になったので、一部紹介したいと思います。


■技術以外に何を一番教えていきたいですか

 柔道は心と体を鍛えるスポーツです。子どもたちには、柔道を通して、自分で考えて自分で行動できる人間に
なってほしいと思います。小中学生でも指示待ち人間って多いじゃないですか。それは指導者が一方的に指示して
いる環境だから、子どもたちはいつも待っている状態なんですね。柔道を通して自立という部分を成長させて、
いつか辞めたとしても、社会の中で自然と自分で行動したり考えられるような人間になって欲しいんですよ。
 子どもが目標や夢を持つのも訓練次第で、何かに対して一生懸命にやる訓練を小さいときからやらせたほうが
いいですね。なおかつ、頭と体のエネルギーをバランスよく使わせる必要があって、それにはうちの塾のような
地域スポーツが活性化しなきゃいけないと思います。それも週5回くらいやらないとだめです。「いっぱいやらせると
子どもが嫌がるから」って言いますけど、きついことって、週何回もやったほうが最初はきつくてもそれが当たり前
になって慣れてくるんですよ。もちろん技術が高まりますから、意欲も湧いてきて、結果的に夢や目標につながる
ことになるんです。
 あと、スポーツを通して一番大事なのは先輩後輩という人間関係を学ぶことですね。今の子って上級生と遊ぶ
ってことがないんですよ。上下関係が学べていない。スポーツで上下関係が学べていれば、社会人にもなって言葉
の使い方が分かってないなんてことにもならないと思うんです。

■古賀さんにとっての理想の指導者とは

 理想の指導者ってやっぱり子どもの立場になれる、子どもの味方でいられる人だと思いますね。選手にも個性が
ありますから、その個性を見つけて伸ばしてやるには、その子の夢をサポートしていくといった気持ちで接する必要
があります。
 教える側は自己満足の世界でもありますから、どうも自分に酔ってしまって、その子のためと思って、十言わな
ければいけないことがあれば、十言ってしまうんですね。でも、その子の状況や心境、性格とかをみたときに、
そこは使い分けて十のうち二に抑えてあげたり、全く違う話を絡めながら話してあげたりしなくては、かえって不安
を与えてしまいかねないわけです。あるいは「どうしたの」「どうなりたいの」というふうに会話しながら一緒に考えて
あげると、問題が明確になって、それに対してどうしていこうかということを考えることができる。一方的にならない
わけですね。ですから、選手の口から気持ちをうまく引き出してやれるような関係を作っていけばいいんですよ。
それによって信頼関係ができて、こちらのアドバイスも信用して受け入れてくれるようになりますから。

■金メダルをとった谷本選手に「心の中にもうひとりの自分をつくれ」と言ったそうですね

 これは自問自答の世界なんです。周りにアドバイスしてくれる人がいっぱいいる中で、受身にならずに自分自身
が何とかしていこうとしないと、到底夢なんて達成できないんですよ。もし自分が落ち込んでても、もう一人の自分
が解決するよう自問自答をするわけです。人の助けを待ってるのではなく、自分で何とかする気持ちを持って
いれば、一生懸命やってる人間には周りもさまざまな形でサポートしてくれますからね。

■学校の先生に望むこと

 まず自分がその子をどうしてやりたいのか、という決心をもって接してほしいですね。決心があるからこそ厳しい
ことも言えるし、守るべきときには守ってやれる。その思いがいつか生徒にも伝わって信頼関係ができるんです。
どんなときも、俺は子どもの味方だっていうことを忘れなければ、必ずそれは相手に伝わると思いますよ。 


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