| 卓球 新井 周・小野誠治「卓球講習会」 | NO.130 |
2005.4.5作成
●2005.3.21(月) 新井 周・小野誠治「卓球講習会」 千木良小
津久井郡卓球協会主催で、アテネオリンピック日本代表の新井 周選手と、元世界チャンピオンでグランプリ監督
の小野誠治監督による卓球講習会が行われました。ビデオカメラに収め、2時間にまとめてビデオやDVDにして
配布しました。→その時の様子はこちら(ダウンロードし保存してから、見てみて下さい。)
また、メモしたものをまとめておきましたので、参考にして下さい。
T 基本技術及び各技術指導 1台
〜新井周選手と三浦選手が打ち、小野監督が解説〜
(小野監督の話)
・上達の原点は卓球が好きだということ。
・最初からうまい人はいない。練習の中で、正しいことを繰り返し繰り返し練習することがうまくなる近道。
・卓球というのは、ネットをはさんで約2.3mのところに入れるという競技。
遠くへ飛ばす競技ではない。スピード、回転、コース、長短、高低とある中で一番大事なのはラケットの角度。
・どれ位の角度を出せばよいか、どれ位のスピードで打ったらよいかが練習。
・漠然とうまくなりたい強くなりたいと思ってもうまくなれない。自分の目標を持ってトライしてみる。
・3年後5年後の長いスパンでの目標と、今年の目標はこれだという近い将来の目標の2つの目標をもつ。
・新井選手がオリンピックに行ったのは、オリンピックに出たいと永遠と努力したから達成できた。
やってやろうという気持ちの継続があったからこそ。
(小野監督の解説)
フォアハンド
・実際はフォアにしか球が来なくても、オールになったらバックにも来るので、球が来てからバックスイングをする。
・常に基本姿勢に戻ってから振るから、ラケットスイングは止まる所はない。
・足を動かして、打球点が一定の所になるように打つ。
・ラケットと目が遠くなるとミスしやすいので、体の近い所で打てるように、肘をやや90度前後に保って振る。
・スタンスはやや自分の肩幅より少し広めにとる。私の場合は、手で4つ半で、
ベストの状態で素早く動けて強い球が打てるスタンス。
・スタンスを取る理由は、目線が大事だから。
・15.25cmというネットの高さがあり、強く球が打てるかの判断をする。
目線が上から見下ろしていたら、球がどの位浮いているかが判断できない。
・どの位ネットより高いか正確に判断するには、飛んで来る方向とネットと白線が一直線上になるまで目線を
落とせばいいが、それでは動けない。見下ろすのではなく、ちょっと見上げるような気持ちで球をとらえる。
・しっかり体勢を整えて打つことが大事。重心を移動してしっかり振る。
・よく体の正面で振っている人もいるが、あまり正しいとは言えない。
私は左利きなので、右肩を入れて、右の肩で球を打つような気持ちで振る。
・あとはタイミングというかリズム感だけ。
・練習していても、常にカウントを取る気持ちでやるといい。
・11本制になって1本が大きい。イージーミスをしたらダメ。
それと今の卓球では、必ず得点できる球は決めて行く。
・難しい球は強く打ってはダメで、その判断をしてほしい。
難しい球は1球つないで次に打つようにすれば、強くなれる。
・スイングがバラバラでは安定しないので、フォームを覚える。
・フォームは球が入ればいいフォームだが、角度を出せるようにする。
・バックスイングをとった時にラケットの角度が出ている。
基本姿勢→バックスイングをとる→角度が出ている→その角度で振る→戻る
・ラケットを振るには、体のねじれが必要。
例1.右利きのペンの男子
・バックスイングが遠い。そのまま引く。遅いので、球が来てしまう。
・ラケットを買ってもらうのを当たり前と思ってはダメ。感謝の気持ちを。
一生懸命練習するのを親は望んでいるはずだ。
・体のねじれがない。球が呼び込めない。ただ手だけで振っていてはダメ。
野球のピッチャーが投げるように、バッターが打つように、卓球でも打つ。
・ストライクゾーンが狭い人はミスする確率が高い。
球を呼び込み、ストライクゾーンが広ければ、どこでも打てる。
・ねじるのは肩をねじるのであって、肩を落としてはダメ。
・ラケットを握るオーソドックスなグリップは、手を伸ばした時、手とラケットが一直線になるようにする。
・グリップの方から抜けてしまうので、ラケットの先端が回って行きにくい。
強い球を打とうとすると、当たった瞬間押されるので、ラケットが波を打つ。そのままの角度で振らなければダメ。
・フォアクロスを打つ時は、ラケットの先から出るように振る。
バッククロスの場合はグリップから出ても構わない。これはボールの捕らえ方の問題。
・一番回転の強い所にラケットを当ててしまっては、ミスが多くなってダメ。
できるだけ回転量の少ない所に当てるようにする。これはレシーブでも同じで、コツをつかんでほしい。
・ラケットの指は、後ろの指を丸めないと角度が出にくい。ショートしにくい。
ペンの人は、後ろの指がセンターラインより左に行ってはダメ。指は伸ばし切らないで少し曲げる。
・一番高い所で打てば、簡単に入る。
例2.左利きのシェークの女子
・いつも体の左しか使えていない。
・ねじるんだけど、足までねじってはダメ。次に戻れない。
・球の当たる所が大事。足のやや三角形(両手を伸ばした頂点)の所が自分の打球点。
ラケットを持たない方の手で球をつかむ練習を、何度も何度もした。そこに自分が当たるポイントがある。
・一球一球違う場所に来るから、球に合わせて、足を動かして打つ。
フォアとバックの切り替え
・弱い球も強い球も、しっかりこすって打てるように。
・自分が予測をしなかった時、難しい球をいかにして次の球に生かせるかが大事。
・易しい球で打てば、易しい球が返ってくるわけがなく、相手に打たれる。世界になってくると、自分が厳しい球で
打っても、厳しい球が返ってくる。厳しい球を厳しく打とうとする気持ちでやれば、もっと強くなる。
・気持ちいい練習と強くなる練習とは違う。強くなる練習とは、自分が予測をしなかった時、
いかに自分が生かせるか次につなげられるかであり、自分の思い通りのことをただ練習してもダメ。
・試合で使わないものは練習しても仕方がない。試合で使うことを常に考えて、練習でたくさんやる。
新井選手の場合も、ムダな練習はしていない。
ドライブ(対ショート)
・100球ぐらいは続けられるように。
・自分の打つポイントがあったら、同じ所で打てるように、一球一球動いて打つ。
・左足が大事。左足がうまく使えない人は、卓球はきびしい。
左足が生かせていたら、もっとうまくなる。球が生きてくる。
バック・回り込み・跳びつき
・反動をうまく使う。打ってから動いたのでは、遠いし間に合わない。
打った時には体が動いていないといけない。
・反動を使えない人は、早く打てないし強く打てない。またストレート・クロスに打ち分けられない。
ブロック
・打球点は同じ所で、角度を出して球をとらえる。
・球を止めるにしても、常にバックスイングをしてから。
ツッツキ
・どちらのツッツキが切れているか?
・早い打点でツッツキをしないとダメ。打点の遅いツッツキは、打って下さいよ と言っているようなもので、
相手に時間的な余裕を与えてしまう。
U アドバイスタイム 8台
〜参加者とトレーナー8人で打ち、小野監督と新井周選手がアドバイス〜
・フォアに来ることがわかっているから、最初から規則的に振っているが、急にバックに来た時に間に合わない。
球が来てから、反動をつけて戻ってバックスイングをとって振る。
・肩をねじって打つ。ラケットの先端が回るように振る。
・振ってそのまま戻すのではなく、楕円を描くように、一旦、基本姿勢の位置に下ろしてからバックスイングをとる。
なぜなら、急にバックに来た時、フォア からでは遅いが、基本姿勢からなら早く対応できる。
・左右に動いてのフォア・バックの切り替えの時、フォアは外側から、バックは真正面からラケットが出る感じ。
左足を踏み込んでフットワークする。
V 質問コーナー
〜新井周選手と小野監督に聞く〜
@いつから卓球が好きになったか?
小野−小学校2年から。野球とどちらにしようか考えたが、卓球のスマッシュの快感がすごく残っている。
卓球の方が合っていると思い、中学校から始めた。君も今からでも遅くないから、卓球が好きになって
少しでも努力すること。そうしたら、強くなれると思うよ。
Aプレッシャーに強くなるには?
新井−主にビデオを見ながら、イメージトレーニングをしている。その時の試合を思い出して、
いい時のプレーと悪い時のプレーを確かめて試合に臨む。
B福原愛ちゃんが注目されているが?
小野−とってもいいことだ。人気度があり、福原が天才と言われているが、そうではない。
中国では福原に勝つのは20人位いるみたい。自分達もその気になれる。朝起きて鏡を見て、
自分に自己暗示をかける。できるかな?なんて思ったら絶対できない。よし勝てる!と思って試合やる
者は、うまくなって強くなれる。最後まで自分を信じること。
Cよく「思い切ってやれ」と言われるが?
新井−常に挑戦者の気持ちでやることにしている。時々自分が強いと勘違いして守りの気持ちでやると、
思い切ったプレーができない。
小野−誰しも勝敗にこだわり、勝とうと思ってやっている。思い切ってやれというのは、ただただ強く打てという
意味ではない。打つべきボールは、必ずもう一球来ても打てるような気持ちでないと上には行けない。
入れて勝てるのは小さい年代だけであって、自分で得点するボールでないと勝てなくなる。
卓球台に向かう人は自分を強くしてくれる人なんだという気持ちで。
D今すぐに強くなりたい。ママさんに勝てるようになるには?
小野−たぶん見切られている。一番勝つ方法は、サーブが切れること。サーブが切れないから、
ジュースになっても安心感がある。ママさんとやる時は、勝たなきゃいかんと力が入ってしまうのでは。
緊張をほぐすことを考える。強い中国の選手と対戦した時は、19オールになったら勝ったと思った。
競れば競るほど、ラッキーだと思った。同じ失敗を繰り返さない人が強くなる。違う失敗をたくさんして、
次に工夫すればいい。
E卓球をやっていて、生活で得したことは?
小野−高校の時に北京の満員の会場で緊張した経験があったからこそ、4年後のピョンヤンの会場で
力を出せた。皆さんも、いろんな経験をしてほしい。
F練習の時に心がけていることは?
新井−試合で使うものだけを練習する。試合で使わないものは練習しない。
Gサーブが取れなくて負けるパターンが多いが?
新井−レシーブは、卓球の中で一番難しい技術。レシーブは相手に制限される。
いろんな回転のサーブを取って慣れることが先決。サーブを出した瞬間にまず回転が判断できないと
角度が出せない。手元に来てからでは遅い。