卓球 「メンタル強化バイブル」@
             〜メンタルトレーニング(1)〜
 NO.144 

2005.12.10作成

 これはコーチングの本というわけではないですが、同じ人が書かれた「メンタル強化バイブル」(高畑好秀著)

いうの本を見つけたので読んでみました。様々な種目の一流選手による独自のメンタルトレーニングの方法論を

聞いてまとめたもので、とても興味深い本です。これもぜひ読んでみて下さい。その本の中に、卓球の渋谷浩選手

のことが載っていたので、一部、紹介したいと思います。


「試合展開をイメージして気がついたことがあったら戦術ノートに書き留めておくようにしています」

 渋谷 浩(卓球)

「これだけの観客に自分の最高のプレーを見せよう」と自分に言い聞かせる

試合前には自分一人の世界を作り意識して人と話さないようにする

流れを変えるために意識的にタイムをかけて自分のペースで試合を進めるようにする

1セット目を取られたら、戦略を変更することで新たな気持ちで2セット目に臨む

意識的に声を出して相手に根負けしないようにする


渋谷選手のメンタルトレーニングを実践してみよう!

ただ戦術を考えるのではなく、それが成功したイメージをもとう

 スポーツ選手は、あらゆる状況で常に戦術を考えているものだ。しかし、それはどちらかといえば論理的に戦術
を考えている場合が多い。右に打てば、相手はこう返してくるだろうという心の中の言葉によって論理的に戦術を
組み立てているのだ。しかし、それだけでは不十分である。その戦術を実際に試す前にイメージの中で仮想体験を
しておこう。その仮想体験のなかで成功感覚が味わえれば、自信をもって実践に用いることができる。

弱い相手にも気を抜かず、集中力を維持する

 とくにトーナメント戦で、一日に何試合か行わなければならないスポーツにおいては重要なことだ。
 集中力を高めるためには漠大な心的エネルギーを必要とする。集中力が高まった状態を10とすると、初戦で
当たる相手が弱いからといってそれを3くらいに落とす選手も多いはず。一見すればそれは集中力の節約のように
見える。しかし、試合が終わればそれがどんな試合であっても、さらに2くらいは集中力は落ちるものだ。そう
なれば初戦が終わったときの集中力は1になってしまう。その1の集中力から次の試合までの短い時間で、また
10まで集中力を上げるのは大変なことだ。理想を言えば初戦は10の集中力で戦い、終わって2ほどまた集中力
を上げて10まで高めるほうが効率的なのだ。

集中力が欠けているときの自分の肉体状態を客観的に知っておこう

 渋谷選手は、集中力が欠けているときの体の反応をよく理解されている。心の状態は体に反映されるというが、
日ごろの練習や試合の中でよく自分自身を観察すればわかってくるものだ。渋谷選手のように「集中力が欠如して
いるとき足の動きが鈍い」とわかっていれば、あえて自分の足を使うようなプレーにももっていける。そうやって足の
動きがよくなれば、それに伴って集中力もアップしてくる。
 それは、体から心へのアプローチで、体の状態を心へとフィードバックさせる方法なのだ。この方法は集中力
以外の心の状態でも使えるので、日ごろから心と体の相関関係に気をつけておいてもらいたい。

試合の流れを変えたいときは、タイムを使う

 スポーツにおいて、このタイムの意味は実に大きい。プロ野球などでも、タイムを取るタイミングが悪くて負けて
しまうゲームも多い。ミスしてしまった選手の心理としては、カーっと頭に血が上り、そこから先は必要以上に焦って
しまい、わけのわからない間に負けてしまったという感じだろう。
 実は、この焦りの心理はくせ者で、焦っているときほど次々とプレーを進めていきたくなるものなのだ。「早く
何とかしたい」という心の状態が、体を通してプレーにも反映される。そうなると一つ一つのプレーを冷静に考える
余裕がなくなってしまうのだ。それでさらにミスを重ね、相手のペースにはまっていく。こういうときこそタイムをかけ
一呼吸おき、ゲームを中断させ、自分が冷静になる時間を作ることが大切なのだ。

心に無理のないゲームプランを最初から作っておく

 巨人の桑田投手が「僕は打線が4点とれるだろうと思っているときは、9回まで3点で押さえればいいと思って
投げています」と語っている。こう考えていれば、1点や2点取られても心理的に動揺しないですむ。常に0点で
押さえなければいけないと考えていれば、1点取られたときのショックは大きいだろう。
 同じ1点を取られても、この両者の心理の間には大きな差が生じてくる。ミスも含めた勝利のためのプラン作りを
しておけば、ミスした時でも「まだ大丈夫。これは最初から計算済みだ」と心の中に余裕がもてるはずだ。

心で考えていることを口に出していってみる

 心には、表層意識と潜在意識が同居している。そして、表層意識では「勝てる」と考えていても、潜在意識では
「負けるかもしれない」と根拠のない不安が強まっていることがある。しかし表層意識が強く作用しているときは、
その潜在意識を押さえることができる。この両者は常に心の中で戦っているのだ。
 そのため、表層意識の力が弱まっているときに、表層意識で考えていることを口に出し、そのことを耳から入れる
ことで表層意識に力を与え強めることができるのだ。     


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