| 卓球 「野村ノート」A 〜心が変われば人生が変わる〜 |
NO.168 |
2006.3.18作成
前回に続き、「野村ノート」(野村克也著、小学館)という本からです。その本の第1章「意識改革で組織が変わる」
の中に、卓球の元世界チャンピオンである伊藤繁雄さんの講習会で話された「心が変われば人生が変わる」という
自分を変える方程式のことが書かれていました。その部分を少し紹介したいと思います。
心が変われば人生が変わる
私が心打たれた言葉がある。
心が変われば態度が変わる。
態度が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる。
東北のある住職が最初の2行を、「考え方が変われば行動が変わる」とアレンジしているが、もとはインドの
ヒンズー教の教えから引用したものである。
まさにそのとおりだと思った。意識が変わることで野球感が変わり、その選手のプレーが変わる。そして選手が
高く評価され、チームが優勝したり、あるいはタイトルや記録を手にすることで選手の運命が変わる。運命と人生
は同じような意味ではあるが、野球に当てはめるのであれば、選手としての価値(運命)が、引退後の人生まで
変えてしまう。
昔読んだ五木寛之さんの本にも、「思考が人生を決定する」という言葉があった。選手が野球という競技を通じて
さまざまなことを考える。これが選手のプレーの質を高め、成績を上げ、チームとして正しい方向に進むことに
つながるのであれば、監督の仕事とは、選手たちに考え方のエキスをどう増やすかがその大半を占めるといって
も過言ではない。
ただそうはいっても、これまで本能でプレーしてきた選手に突然、「もっと考えてやりなさい」といっても、選手は
何をどう考えてやればいいのか迷ってしまう。
そこで常日頃のミーティングが大事になる。シーズン中の日々の試合前に行うミーティングも大事だが、そこでは
当日の相手チーム、投手、打者をどうやって攻略すればいいか、封じればいいかということに時間を割かなくては
ならない。従って私はミーティングを、われわれ指導者が選手に接することが許されるキャンプ初日から徹底的に
行ってきた。
なぜミーティングをキャンプからやるべきか。それはシーズン中と異なり、キャンプでは相手チームなどを想定
することなく、人間学や社会学、それに組織学をたっぷりと時間をかけて勉強できるからだ。その基本は「考えない
より考えたほうがいい」「知らないより知っているほうがいい」程度のもの。そのあたりからゆっくり選手の意識を
変えていけばいい。
平成2(’90)年にヤクルトの監督になったとき、ユマキャンプ初日からこのミーティングを、休日前夜を除いて
毎晩2〜3時間かけて行った。それというのも、考え方が取り組み方になるのだから、しっかりした考えを身に
つけ、正しい方向に歩んでもらいたいと思ったからである。