| 卓球 ツブ高ラバーについて | NO.26 |
99.3.23作成
ツブ高が使えなくなったら…と心配する選手が多いと思います。
自分自身も裏面にツブ高を使い始めたので、人ごとではありません。
4月1日から通常の大会では次のツブ高ラバーが使用禁止になるそうです。
「フェイントロング(バタフライ)」
「カールP1、P3α(TSP)」
「ファントム0011、0012(ヤサカ)」など
でもツブ高制限であって禁止ではないので、ほとんどのツブ高ラバーは当面使えるようです。
今回の制限なら、現状とほとんど変わらない用具開発が可能とのこと。
すでに粒の細長さが国際ルールで許される限界で作られた「フェイントロングU(バタフライ)」などが発売されています。
今回は、勉強のために「ツブ高」について調べていきたいと思います。
◆ペン・ツブ高攻守型を目指す選手へ(海津富美代選手)〜卓球レポートより〜
ツブ高は、相手もやりにくいですが、自分がコントロールするのもすごく難しいラバーです。だから、運動能力や精神面が高いレベルでなければ、ある程度は使いこなせても、それから先へは進めなくなります。
最初は何も分からなくて、「ドライブを止めたら下回転になる」「ツッツキをプッシュで返したら上回転になる」というツブ高の基本的な性質を理解することから始めました。
1球ミスをしたら、どういうラケット角度で、ボールのどのあたりを、どういうスイング方向で打ったから、どんなミスをしたというのを考えるようにしていました。
初めてツブ高を使うと、どこにボールが飛んでいくか分からない、ラバーに聞いてくれって言いたくなることが多いので、1球1球を大事にして、徐々にツブ高の性質を理解しながら使いこなせるようにしていきました。
相手のミスを誘う戦型なのに、自分からミスをしていたのでは試合にならないので、まずは守備力を高めることが一番の目標でした。
不敗の信念で51%(相手より1本でも多くの意味)守り抜けば勝てる、と。それで、高校生ぐらいだと7〜8本連続で攻撃すると段々戻りが遅くなってミスが出るので、とにかく相手の攻撃を連続で8本以上返すことを目標にやっていました。
鉄壁のブロックとミスのないツッツキ打ちが最低ラインです。その技術がないと、私のようなスタイルの戦術が成り立たないし、試合で勝てないと思います。
【ツッツキの攻め方】
相手の切れたツッツキを変化ボールで攻撃できるのはツブ高ラバーの特長の1つ。
@ツブ高でプッシュ
相手のツッツキに対して、リズムを合わせながら体の正面で打球できるように動きます。そして、ラケット角度をボールの回転量に合わせ、バウンド直後をとらえます。
プッシュの練習をするとき、最初は肘でボールを押すようにします。そして、それが安定してくれば、さらに威力を出すために右腰の押しを加えます。もっと攻撃的なボールを打ちたいという選手は、中指でラケットの裏面を押すように打球すればいいと思います。
ツッツキをツブ高でプッシュすると前進回転でスピードのあるボールになります。だから、相手を前に寄せてから早い打球点をとらえて長く返すなど、前後の揺さぶりに使います。
Aツブ高でバックハンド
ラケットを左から右方向に振って打球することにより、ツブ高特有の横に揺れるボールを出すことができます。
ラケットをただ横に動かすだけでなくて、やや前に押しを加えながらスイングします。打球点は体の正面で、頂点前〜頂点の間をとらえます。注意することは、インパクトを長くして打球すること。ラケット角度は、基本的にはボールに対して直角になるようにします。
Bツブ高でツッツキ
切れたツッツキをツブ高でツッツくとナックルか、少し切れて返ります。ボールのやや後ろを打球するとナックル、底を打球すると少し切れます。ツブ高はボールが引っかからないため、裏ソフトと同じようにツッツくとボールが浮いてしまいます。そこで、ツブ高でツッツくときはラケットを立ててから打球面を上に向けるようにツッツキます。打球点はバウンド直後。
【ドライブに対するショート】
相手にドライブされたボールを様々な変化球で返球できれば、ツブ高の特長を生かして自分のペースに持ち込める。
@カット性ショート(下回転)
ドライブ処理をする場合は上から下へのスイングが多くなります。だから、ドライブ主戦の選手と対戦するときは常にラケットを高い位置に構えておくのが基本。
カット性ショートをするときは、肘を体の前にセットします。これは相手のボールの威力に押されないようにするためです。そして、高いラケット位置からバウンド直後をとらえるように真下方向にスイング。
相手のボールに威力があればあるほど鋭く、速くスイングします。
打球するときはボールの威力に反発するのではなく、それを吸収するように膝や腰を柔らかく使うのがコツ。
Aカット性ショート(斜め下回転)
基本的なことは下回転のカット性ショートと同じです。
スイングは斜め前方向。基本的に、ボールの回転に対して順回転になるようにスイングすると処理しやすいです。カーブ系のドライブを打ってきた場合はラケットを左から右方向にスイングし、シュート系のドライブを打ってきた場合は右から左方向にスイングします。
Bナックル性ショート
カット性ショートを中心にゲームを組み立て、相手がツブ高の変化に慣れてきたり、ドライブのスイングが縦方向になっているときにナックル性ショートを使うと効果的です。
ラケット角度をほとんど変えず(ラケットの先端を斜め上に向けたまま)、横方向にスイングします。
打球するときは力を抜いて、ボールとラケットがガツンッと当たらないようにするのがコツ。ミドルにきたときは、ラケットを後ろに引きながら打球するとナックル性になります。
◆シェークツブ高異質攻守型の基本的な考え方(岡崎恵子選手)〜卓球レポートより〜
・なぜ、バック面ツブ高の異質攻守型をめざしたか?
体が小さかったために、左右に大きく振られると相手のスピードについていけませんでした。
そこで、ツブ高ラバーを使うと返球するスピードが遅くなるので、それだけ次の準備をする時間ができると思って、バック面にツブ高ラバーを使うことにしました。
・ツブ高攻守型の基本的な戦術は?
小学生のころは、ほとんどの選手がツブ高ラバーで打球したボールの処理をうまくできず、ツブ高ラバーで打球したボールをツッツいて返してくることが多かったです。だから、それをツブ高プッシュで狙って、ボールの変化でポイントを取っていました。
サービスは下回転を中心に出して、相手がツッツキでレシーブしてきたのをツブ高ラバーでプッシュして、相手にミスをさせるというのが基本的な戦い方でした。
でも、ツブ高ラバーに頼った守りだけでは、ツブ高のボールが打てない選手には勝てるけど、ツブ高処理のうまい選手には勝てませんでした。それに、試合が長引くほど相手に慣れられて、終盤になれば不利になることが多かったです。回転の変化と守りだけでは、戦術的に限界がありました。
そこで、中学校にはいったころからツッツキ打ちを集中的に練習しました。そして、あまいツッツキは積極的に狙い打って、難しいツッツキはツブ高ラバーでプッシュしてから次を狙い打つというスタイルに変わりました。この戦術が、今の自分の基本的な戦い方になっています。
でも、もっとレベルが上がってくると、逆にツブ高面で打球したボールを狙い打たれることがあります。そこで、ツブ高ラバーのプッシュだけではなく、カット性のブロック技術なども必要になります。相手に打たれたときは、カット性のブロックで短く返して相手にツッツかせ、それを狙い打つような戦術の組み立てをします。
それと、裏ソフトラバーとツブ高ラバーの球質の違いをうまく利用して、相手を前後に揺さぶることが大切です。ツブ高ラバーを使って相手を前に寄せてから強打するような作戦をよく使います。
・ツブ高のメリット・デメリットは?
ツブ高ラバーを使う一番のメリットは、何と言っても変化のあるボールが出せることです。基本的には、相手のボールに威力があったり、回転がかかっているほど変化が激しくなります。それに、ボールのとらえ方などによって変化の仕方が変わるので、相手が予想できないようなボールを送ることが出来ます。
練習のときは、どんなボールを送ったのか、それが予想通りの効果だったのかを常に意識することが大切です。そうすれば、「魔球」と言われるツブ高ラバーのボールを自在に操ることができるようになると思います。
ツブ高ラバーのデメリットは、なかなか速いボールが打てないことです。
今はそれを少しでも克服しようと思って、ツブ高ラバーでバックハンド攻撃の練習をしています。
・ツブ高攻守型をめざす選手へ
ツブ高面の技術では、まず相手がツッツいてきたボールに対して、強くプッシュできることが大切です。ツッツキをプッシュで返すプレーは、ツブ高ラバーでは簡単で、非常に効果がある技術です。ツッツキに対して、普通にツッツいて返すだけでは、あまりツブ高ラバーを使う意味がありません。
次に、ロングボールに対して、きちんとショートできるようにすること。ツブ高ラバーは、相手もやりにくいけど、自分で使いこなすのも難しいものです。何でもないようなボールを凡ミスしては試合に勝てませんので、普通のロングボールは確実に返せるように練習しましょう。