卓球 「一流の条件」
 
   〜一流になるには(5)〜
 NO.34 

99.6.7作成

●「一流の条件」 山崎武也著(PHP文庫)

 ビジネススタイルを固める43章と副題にある通り、ビジネスマン対象の本ですが
「一流」とは何か?― 参考になりましたので、紹介したいと思います。

 @自分のスタイルをつくる

    優れた演奏家の演奏は、聴いただけで誰の演奏かがすぐわかる。優れた作家の場合も同じで、
   読んだだけで誰が書いたものか見当がつく。作曲家や画家など、その他すべての芸術家に
   ついても同じことがいえる。
    それぞれ独特のスタイルをつくりあげているから、ほかのものと即座に判別できるのである。
   もちろん、その道に造詣がない者にとっては、スタイルの細かい微妙な違いもわからないが、
   興味をもっている分野であれば違いはすぐわかる。以前どこかのコマーシャルにあったが
   「違いがわかる男」にはプレステージがある。しかし、モノやほかのヒトの違いがわかるだけ
   でなく、自分が「違っている男」にならなくてはならない。
    それには自分のスタイルをつくりあげることだ。自分自身の生き方を特徴的に押し出していく。
   自分の癖は自然に形成されるものであるが、ある程度の努力をすれば積極的に自分のスタイルを
   確立するのも可能だ。

 A背水の陣を敷いて仕事する

    いつも消極的な人は、そのうちに皆から声をかけられなくなり、相手にもされなくなる。
   そういう人は、早いうちに「流れを変える」必要がある。
    それにはどうしたらよいか。そういう人に、勇気を出せとか、自信をもって前進せよとか、
   積極的な姿勢をとれとか、流れを変えろとか言っても無意味である。それは本人にも
   わかっているのだが、できないから悩んでいるのだ。
    最も効果的な方法は、背水の陣を敷くことである。自らを追い込んでいき、逃げようにも
   逃げられないようにするのだ。絶体絶命の立場では全力を尽くす以外に道はない。
    例えば、周囲の人たちに自分がこれからしようと思うこと、自分がやめようと思うことを
   公言してみるのだ。公言した以上は実行せざるを得ない。公言しても実行しようとしない人は、
   生来のうそつきだから、これは問題外である。
    どんな分野であれ、プロとなれば皆が注目しているので、必然的にベストの成果を生み出す
   べく真剣にならざるを得ない。

 B生兵法は知らぬに劣る

    現在、世の中はたいへんなスピードで動いている。きのうは新しいと言っていたものが、
   もうきょうは古いものになっている。きょうは最新のものも、あしたになれば時代遅れに
   なってしまうかもしれない。そこで、勉強するにしても、深く追求するひまもなく、
   少しかじるだけに終わってしまう。
    ものの一部や一面を知っただけで、わかったつもりになるのは危険だ。自分はかなり
   わかっているつもりでも、奥は深いと肝に銘じて物事に対処していく必要がある。
    自分たちの頭にある既成概念に従って考えていけば、可能性はすべて否定されてしまう。
   知識があるということは、時にはマイナスに作用するものだ。将来の可能性という点から
   考えると、専門家より素人のほうが優れていることが多いのは、このような事情による。
    自分は何でもわかっていると思う段階に到達した人は、スタート地点に立ったばかりの人
   である。上には上がいる。道をきわめた人は、子供と同じように頭がフレキシブルで、
   謙虚な人物が多いものである。

 C過程を楽しむ

    人生は楽しむべきものである。毎日の生活を楽しむためには、それなりの努力をし、
   工夫をしなくてはならない。後で楽をするために、現在苦労をするというのではない。
    未来を考えながら現在を楽しむのである。楽しむというのと、楽をするというのを
   混同してはいけない。「楽しむ」というのは「楽」よりもずっと広い考え方である。
    仕事でも遊びでも、現在の瞬間の1つずつを大切にしていくという考え方である。
   そうすると、何1つ中途半端なやり方はできなくなると同時に、すべてを精一杯やって、
   できるだけ楽しもうとする態度が生まれる。将来の目的を目指して努力するのであるが、
   その過程を楽しもうとするのである。
    自分の力を出しきったときの満足感はストレスを感じない。そのような満足感を、
   人生でできるだけ多く感じてやろうという姿勢がとれるようになれば、人生は楽しくなる。

 D努力しないで成功する方法

    結果的にみて、努力しないで成功することはある。けれども、それはきわめて運のよい人
   の場合であって、その確率はひじょうに低い。たまたま宝くじを買って当たるのと同じ
   ようなものだ。
    しかし、宝くじを当てようと思っている人も、それなりに努力をしている。いろいろな
   情報を集めて、買い方なども研究しているのだ。他人の目からは努力をしていないように
   見えても、本人としては絶え間ない努力の結晶である。日々の研鑽の結果だ。水鳥が
   すいすいと泳いでいるのと同じで、表面には見えないが水面下では絶え間ない努力が
   続けられているのである。
    自分がいなくても自分の仕事がほかの人にできるようにシステムをつくっていけば、
   その仕事は人に任せられる。そうすると、自分はもっと頭を使う創造的な仕事に取り組む
   余裕ができる。この「要領のよさ」に、世の中の動きと周囲の状況を読みとる優れた
   バランス感覚が加われば、成功への道は間違いのないものとなる。
    そういう人は第三者の目から見ると、あまり努力をしないのに成功へのエスカレーター
   に乗っているように見える。身体で楽をしているように見える人は、人一倍頭を使って
   苦労しているのだ。


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