卓球 卓球と脳(2) 
   〜「卓球レポート」より〜
 NO.44 

2000.1.6作成

●卓球と脳 ―卓球は脳に素晴らしい影響を与える― 

 前回の続きです。


卓球は脳を活性化し、ボケを予防する

                                   表3

〔やり方〕平がなで書かれた文章の意味を読み取りながら、同時に
     「あいうえお」を拾い上げて、○をつけてください。

〔練習問題〕「ももたろうは、きじといぬとさるをけらいにして、
        おにがしまへ、おにたじにいきました。」

〔本題〕
 むかし あるところに、ひとりぐらしのおばあさんが いて、
 としを とって、びんぼうでしたが、いつも ほがらかに くらし
 ていました。ちいさなこやに すんでいて、きんじょの ひとの
 つかいはしりを やっては、こちらで ひとくち、あちらでひと
 のみ、おれいに たべさせてもらって、やっと そのひぐらしを
 たてていましたが、それでも いつも げんきで ようきで、なに
 ひとつ ふそくはないと いうふうでした。
  ところが あるばん、おばあさんが いつものように にこにこ
 しながら、いそいそと うちへ かえるとちゅう、みちばたの
 みぞのなかに、くろい おおきなつぼを みつけました。「おや、
 つぼだね。いれるものさえあれば べんりなものさ。わたしにゃ
 なにもないが。だれが、このみぞへ おとしてったのかねえ」と、
 おばあさんは もちぬしが いないかと あたりを みまわしまし
 たが、だれも いません。「おおかた あなが あいたんで、
 すてたんだろう。そんなら ここに、はなでも いけて、まどに
 おこう。ちょっくら もっていこうかね」 こういって おばあさん
 は つぼのふたを とって、なかを のぞきました。  

(森) 次に表3を見てください。これは性格調査のアンケートと同時に行った「かな拾いテスト」の問題用紙です。
 問題文の意味を読み取りながら、「あいうえお」の文字に○をつけます。制限時間の2分間でいくつできるか、
 やってみてください。

  表4は、3000人の卓球人による「かな拾いテスト」の成績結果を、一般の人の平均値と比較した表です。
 この「かな拾いテスト」の正解数満点は61点で、縦の数値が得点を、横の数値が年齢を表します。この表を
 見ると、男女を合わせて、どの年代でも「卓球選手」が「一般」を大きく上回っていることがはっきり分かります。
 今回の調査で最も成績が良かったのが16〜19歳の女性の平均約51点で、最も低かったのが70歳以上の
 男性の平均約33点でした。また40代、50代の女性の成績が、一般との比較で最高に良かったことが特筆
 されます。卓球界における「レディースプレーヤーの活躍」を、この機能テストでもはっきりと実証しました。
  この表を見ると、年齢が上がるにつれて成績が下がる「ボケ」の傾向が全体として見られます。しかし、卓球
 をしている人は低下のスピードが遅く、60代、70以上の高齢者同士の成績を比較すると、卓球をしている人と
 一般の人との差が極端に開いていることが分かります。この表から「卓球はボケを予防する」ことを読み取る
 ことができます。
  この「かな拾いテスト」は、大脳高次機能検査の1つである前頭葉機能テストというものなのですが、性格調査
 とデータと同じようにパソコンに入力してあり、いろいろな方面からの解析を行っています。例えば、「性格調査」
 と「かな拾いテスト」のデータを組み合わせてみると、「積極的」「好奇心が強い」「気が強い」性格の人の方が、
 「消極的」「好奇心が弱い」「気が弱い」人より正解数が高い傾向があることが分かりました。また「タバコを
 吸わない方がボケない」ことも分かりました。

  表5は、全身反応時間のテストで、卓球をした後は反応時間が早くなることを実験したものです。やり方は
 「被験者が光源を見て、光がついたらすぐ跳び上がり」その反応速度を見るというテストです。初めに何もして
 いない人たちにこのテストをしてもらい、同じ人たちに1週間1日30分卓球をしてもらった後、同じテストをして
 もらって変化を見ました。この表の中の症例1というのが1番目の人の結果で、赤い棒が卓球をする前、黄色い
 棒が卓球をした後の反応時間を示しています。この人は、初めは光を見てから跳び上がるまでに、約0.37秒
 かかっていたのですが、1週間卓球をした後に同じ検査をしたら約0.34秒に早くなっていることが分かります。
 この実験は、まだ症例が少ないのですが、卓球が目から入った情報を一瞬のうちに判断し行動する能力を
 高め、脳の働きを良くする効果があることが分かります。
  この他にも「寝かせてある棒を一定時間内に幾つ立てられるか」などの敏捷性テストを、卓球する前と後で
 比較するなど「卓球した後に能力が上がる。卓球は脳にいい」という実験を幾つも行っており、今後それらの研究
 を学会で発表していく予定です。


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