| 将棋 「挑戦する勇気」 〜アクセス50000達成〜 |
NO.969 |
2003.4.27作成
このホームページも、今日現在、アクセス件数が50000を越えました。前回から11ヶ月で20000件増えた
ことになり、本人もビックリしています。
98年1月22日に初めてアップして以来、自分の将棋の勉強の様子をオープンにして載せてきました。
ここまで続けられたというだけ満足です。見て頂いている方がいる以上、もう少し続けていこうと考えています。
今後ともよろしくお願いします。
最近、朝日新聞社から出ている「挑戦する勇気」(羽生善治著)という本を読みました。その中から、勉強になった
部分を少し紹介したいと思います。
プロに必要なのは「捨てる技術」
四段になり、プロとして対局していくようになってから、私は勝負に対する考え方を、それまでと若干変えるように
なりました。正式なプロになるまではとにかく結果がすべてで、どういう内容であれ、仮に相手のミスに助けられたと
しても、勝てばいい、結果オーライだと思っていました。
しかし、プロになりますと、自分が実践で指した将棋が、実際に新聞やテレビで流れるわけです。プロ棋士は、
ただ白星と黒星をつけるだけではなくて、やはりそれにともなった技術や、人を感嘆させる「なにか」、驚かせる
「なにか」があって、初めて成り立っているものだと思うようになりました。
それは、たとえば瞬時に現在の状況を判断し、たくさんの選択肢の中から、2、3通りの手を直感的に選び出す、
そのためにほとんどの選択肢を切り捨てること。そういう判断とか勘のことです。
挑戦する勇気
これは、将棋以外にもあてはまると思うのですが、結果を求めることも非常に大切ですが、あまりにもせっかちに
勝つことばかりを考えてしまうと、どこかで伸びが止まってしまうのではないかなと思います。
たとえば、大きな勝負のときには、やはり人間の心理として自分がいつも得意にしている戦法をとりたいと思う
し、手堅く進めていきたいとも思う、あるいは安全にいきたいとも思うでしょう。しかし、毎回毎回それを繰り返して
いると、やはりどこかで行き詰まり、進歩が止まってしまいます。
新しいことを行うのは、リスクが大きいものです。私自身、勝負の世界にいて、なにか新しいことに挑戦したとして
も、うまくいくことは、たぶん半分もない、失敗する可能性のほうが圧倒的に高いと思います。
ただ、だからといって、いままでまったくやったことのないことや、自分が不得意にしていることをやらないとなる
と、だんだんと自分の世界が狭くなり、戦法が固まってきてしまいます。
自分自身を守りたいとか、大事にしたいという気持ちも大切ですが、プロになってからはできるだけ、そういう
思いを頭の中から取り払うようにしていました。
そうすることによって、悪い結果が出る時期もあるかもしれないし、「この一局に関しては負けてしまうかもしれ
ない」と思うこともありました。しかし、プロとはいえ、やはりまだ学ぶ時期にはかわりないので、挑戦する姿勢、
心構えを維持していこうと思っていました。
「言い訳がきかない」将棋の魅力
将棋はやはり1年1年の積み重ねが大切なのですが、プロになった人たちというのは、いま努力しても、突然強く
なるということはほとんどありません。反対に、努力しないからといって突然弱くなるということもありません。
ですから、「努力をしよう」という気持ちが、だんだん衰えてしまうところがあります。
すぐに結果に表れる世界ではないのです。半年たって、1年たって、2年、3年たってというふうに、長い年月で
見ると、頑張った成果が少しずつ、少しずつ表れてくるんです。いまはまだはっきりかたちとして見えないものが、
時間が経過するとともに見えてくるというところがあります。
また、将棋の世界では、いわゆる年齢や実績はまったく関係がありません。実力だけの世界なので、どんな人
にでもチャンスはあるし、プロになりたての四段の人でも、勝ち進めばトップに立つことができます。
また、スポーツなどのほかの勝負の世界と違い、将棋では、たとえば審判の判定によって結果がつくというわけ
でもありませんし、天候に左右されるということもない、偶然性ということがほとんどありません。ですから、負けた
ときにはまったく言い逃れができません。逆にいえば、負けたときには負けをはっきり認めないといけない、非常に
それがはっきりしていて気持ちがいいという部分もあります。
将棋は、あいまいな部分がなく、はっきりしている。そういう意味では、自分に合った世界に進むことができたかな
と思っています。